「VTuber(ブイチューバー)って、最近よく聞くけど何のこと?」という方に向けて、VTuberの意味、動く仕組み、見られる場所、楽しみ方までを1記事にまとめました。専門用語はできるだけ使わずに説明します。
最初に結論
- VTuberとは、イラストや3DCGのキャラクター(アバター)の姿で、動画投稿やライブ配信をする人のこと。「バーチャルYouTuber」の略です
- 仕組みは、カメラやスマホで演者の表情・動きを読み取り、キャラクターをリアルタイムで動かすというもの
- 楽しみ方は、ライブ配信、切り抜き動画、歌、コメントでの交流、グッズ・イベントなどさまざま
- 人気の理由は、キャラクターの見た目と生身のトークを同時に楽しめること、配信が多く身近に感じられること、ジャンルが幅広いこと
- 新人から推しを見つけたい方は → 【2026年10月】新人VTuberデビュー一覧
VTuberとは? ひとことで言うと「キャラクターの姿で活動する配信者」
VTuberとは、イラストや3DCGで作られたキャラクターの姿で、YouTubeなどに動画を投稿したり、ライブ配信をしたりする人のことです。画面に映るのはキャラクターですが、その表情や声、しゃべる内容はリアルタイムの演者の反応がもとになっています。
ゲーム実況、雑談、歌、ASMR(耳元でささやく音声コンテンツ)、お絵かきなど、活動の内容は普通のYouTuberとほとんど変わりません。違うのは「顔の代わりにキャラクターが映っている」という一点です。
「バーチャルYouTuber」を縮めた言葉
VTuberは「バーチャルYouTuber」を縮めた呼び方です。この言葉を最初に名乗ったのは、2016年12月にYouTubeチャンネル「A.I.Channel」を始めたキズナアイだとされています。本人の公式サイトでも「(自称)初のバーチャルYouTuber」と紹介されています。
いまはYouTubeだけでなく、Twitchやスマホの配信アプリなどで活動する人もまとめて「VTuber」と呼ぶのが一般的です。スマホアプリを中心に活動する人は「Vライバー」と呼ばれることもあります。
アニメのキャラクターやYouTuberとの違い
VTuberは、アニメのキャラクターとも、顔を出して活動するYouTuberとも少し違う存在です。
- アニメのキャラクターとの違い:アニメは台本があり、決まったお話の中で動きます。VTuberは台本のない配信で、視聴者のコメントに答えたり、その場の出来事に反応したりします。
- YouTuberとの違い:YouTuberは本人がそのまま画面に映ります。VTuberは、キャラクターとしての名前・見た目・設定(誕生日や好きなものなど)を持って活動します。
市場調査会社の矢野経済研究所は、VTuberの特徴として、インフルエンサー(人を集める発信者)とIP(キャラクターという知的財産)の2つの性質をあわせ持つ点を挙げています。「人」と「キャラクター」の両方の顔を持っていることが、VTuberならではの面白さです。
VTuberの歴史を年表でふりかえる
VTuberは、2016年末に生まれてから10年ほどで大きく広がりました。主な出来事を年表にまとめます。
表1:VTuberの主な出来事
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2016年12月 | キズナアイがYouTubeチャンネル「A.I.Channel」を始め、「バーチャルYouTuber」を名乗る |
| 2017年9月 | ときのそらのデビューとともに、ホロライブプロダクション(カバー株式会社)が活動を始める |
| 2017年12月ごろ | VTuberの数が急に増え始める(ユーザーローカル調べ) |
| 2018年2月 | いちから株式会社(現ANYCOLOR株式会社)が、iPhone Xの顔認識(Animoji)を使ったアプリ「にじさんじ」で8人のVTuberの活動を始める |
| 2018年3月 | VTuberの数が1,000人を超える(ユーザーローカル調べ) |
| 2018年12月 | 「ネット流行語大賞2018」の金賞(グランプリ)に「バーチャルYouTuber/VTuber」が選ばれる |
| 2020年1月 | VTuberの数が1万人を超える(ユーザーローカル調べ) |
| 2022年2月 | キズナアイが無期限の活動休止(スリープ)に入る |
| 2022年11月 | VTuberの数が2万人を超える(ユーザーローカル調べ) |
| 2025年2月 | キズナアイが音楽アーティスト「KizunaAI」として活動を再開 |
| 2025年5月 | ホロライブの宝鐘マリンが、YouTubeのチャンネル登録者400万人を突破 |
2018年には「バーチャルYouTuber」という言葉がネットの流行語になり、事務所に所属するVTuberが次々とデビューしました。その後も数は増え続け、ユーザーローカルの集計では2022年11月時点で2万人を超えています。
VTuberが動く仕組み
「キャラクターがどうやって本人と同じように動くの?」というのは、多くの人が最初に持つ疑問です。大まかには、①キャラクターのモデル(体)を用意し、②演者の動きを読み取って、③モデルに反映するという流れです。
2Dモデル(Live2D)
日本のVTuberで多く使われているのが、Live2D(ライブツーディー)という技術で作る2Dモデルです。1枚のイラストを目・口・髪・腕などのパーツに分け、それぞれに動きを設定することで、平面の絵のまま、まばたきや顔の向きの変化、髪の揺れなどを表現できます。
イラストの雰囲気をそのまま生かせるのが強みです。キャラクターの絵を描いたイラストレーターは、ファンから「ママ」「パパ」と呼ばれることがあります。
3Dモデル
3DCGで作られたモデルもあります。立体なので、体ごと向きを変えたり、全身で踊ったりといった表現ができます。歌ってみた動画やライブイベントでは、3Dモデルで全身を動かす場面がよく見られます。
3Dアバターの共通のファイル形式として、「VRM」という規格も作られています。
トラッキング:表情や体の動きを読み取る
モデルを動かすには、演者の表情や動きを読み取るトラッキングが必要です。
- 顔のトラッキング:Webカメラやスマホのカメラで顔を映し、まばたき・口の開き・顔の向きを読み取ります。たとえば無料で使えるソフト「VTube Studio」は、WebカメラやスマホのアプリでLive2Dモデルを動かせます。Live2D社も公式のトラッキングソフト「nizima LIVE」を出しています
- 声だけで口を動かす:カメラを使わず、声に合わせて口を動かす「リップシンク」という方法もあります
- 全身のトラッキング:3Dモデルで全身を動かすときは、体に機材を付けて動きを読み取る「モーションキャプチャ」が使われます
配信ソフトでは、動くキャラクターとゲーム画面や背景を1つの画面に重ねて、YouTubeなどに流しています。
スマホだけで配信できるアプリもある
いまはパソコンがなくても、スマホ1台でVTuberとして配信できるアプリがあります。
- REALITY:アプリの中で好みのアバターを作り、スマホのカメラで表情を読み取って配信できる
- IRIAM:イラスト1枚を用意すれば、キャラクターとして配信を始められる
こうしたサービスの登場で、VTuberを「見る」だけでなく「なる」ハードルも下がっています。
企業勢と個人勢の違い
VTuberは、事務所(企業)に所属しているかどうかで、大きく企業勢と個人勢に分かれます。
表2:企業勢と個人勢の違い(一般的な傾向)
| 項目 | 企業勢 | 個人勢 |
|---|---|---|
| 所属 | VTuber事務所・企業に所属 | どこにも所属せず、自分で活動 |
| デビューのしかた | オーディションなどを経て、事務所が発表する | 自分のタイミングでデビューできる |
| モデル・グッズ | 事務所が用意・制作することが多い | 自分で依頼・制作する |
| 活動の特徴 | 同じ事務所の仲間とのコラボ、大きなライブやグッズ展開が多い | 活動の内容や時間を自由に決めやすい。個性的な企画が多い |
| 代表例 | ホロライブプロダクション(カバー株式会社)、にじさんじ(ANYCOLOR株式会社)、ぶいすぽっ!(Brave groupグループ)など | ― |
※表の内容は一般的な傾向で、事務所や個人によって違います。
大手の事務所の例としては、ホロライブプロダクションを運営するカバー株式会社、にじさんじを運営するANYCOLOR株式会社、「ぶいすぽっ!」の運営会社をグループに持つBrave groupがあります。
一方、個人勢は数が多く、ここから人気VTuberが生まれることも少なくありません。まだ知られていない「推し」に出会えるのは、個人勢を見る大きな楽しみです。くわしくは個人勢VTuberとは?で解説しています。
VTuberはどこで見られる? 主な配信プラットフォーム
VTuberが活動している主な場所は次のとおりです。無料で見られるものがほとんどです。
- YouTube:VTuberの活動の中心。ライブ配信、動画、ショート動画がそろっています。視聴者は「Super Chat(スーパーチャット)」や「チャンネル メンバーシップ」で応援することもできます
- Twitch:ゲーム配信が中心のサービス。海外の視聴者も多く、ゲーム好きのVTuberが使うことがあります
- ニコニコ生放送:コメントが画面に流れる日本のサービス。長く活動を続けているVTuberもいます
- TikTok:短い動画やライブ配信で、VTuberを初めて知るきっかけになりやすい場所です
- スマホ配信アプリ(REALITY、IRIAMなど):アプリの中で配信と視聴がまとまっていて、配信者との距離が近いのが特徴です
- X(旧Twitter):配信の予定や告知、日々の投稿が見られます。好きなVTuberができたら、まずフォローしておくと便利です
初心者は、まずYouTubeで「VTuber」と検索したり、気になるジャンル(歌、ゲームなど)と組み合わせて探したりするのが手軽です。
VTuberの楽しみ方5つ
① ライブ配信をリアルタイムで見る
VTuberの一番の魅力はライブ配信です。コメントを送ると、その場で名前を呼んでもらえたり、反応してもらえたりすることがあります。見ている人同士で盛り上がる一体感も楽しめます。
② 切り抜き・ショート動画から入る
数時間の配信をいきなり見るのは大変です。配信の面白い場面を短くまとめた「切り抜き」や、公式のショート動画から入ると、その人の雰囲気をつかみやすくなります。切り抜きは、公式のガイドラインに沿ってファンが作っているものも多くあります。
③ 歌・音楽を聴く
歌ってみた動画やオリジナル曲を出しているVTuberも多く、音楽配信サービスで聴ける曲もあります。「配信は見る時間がないけれど、曲は通勤中に聴く」という楽しみ方もできます。
④ コメントやメンバーシップで応援する
配信にコメントするだけでも、立派な応援です。YouTubeでは、有料のSuper Chatでメッセージを目立たせたり、月額料金のチャンネル メンバーシップで限定の配信やスタンプを楽しんだりできます。無理のない範囲で楽しみましょう。
⑤ イベント・グッズ・コラボを楽しむ
誕生日や記念日の配信、3Dライブ、リアルのイベント、公式グッズ、企業とのコラボ商品など、配信以外の楽しみもたくさんあります。好きなVTuberの記念日を一緒にお祝いするのは、ファンにとって特別な時間です。
VTuberが人気の理由
キャラクターの見た目と、生身のトークの両方を楽しめる
VTuberは、アニメのようなかわいい・かっこいい見た目と、台本のない本音のトークを同時に楽しめます。キャラクターの設定と、配信で見える素の反応とのギャップも魅力の1つです。
毎日のように配信があり、身近に感じられる
テレビのように決まった時間の番組ではなく、ほぼ毎日配信している人も少なくありません。コメントに反応してもらえる距離の近さもあり、「友だちの家に遊びに行く」ような感覚で見られます。
ジャンルが幅広く、自分に合う人が見つかる
ゲーム、歌、雑談、ASMR、お絵かき、勉強配信、料理、学術的な解説など、ジャンルはとても幅広いです。ユーザーローカルの集計では2022年11月時点で2万人を超えるほど人数が多いので、自分の好みに合う人がきっと見つかります。
市場が広がり、活躍の場が増えている
矢野経済研究所の調査(2025年4月発表)によると、国内のVTuber市場は2023年度に800億円で、2025年度は前年度比120.0%の1,260億円になると予測されています。この市場規模は、国内のVTuber事務所・プロジェクトを運営する企業の、VTuber事業の売上高(海外事業を含む)をもとにしたものです。
2023年度の内訳では、グッズが半分以上(55.6%)を占め、ライブ配信、企業向けの仕事(タイアップなど)、イベントと続きます。グッズをはじめ、それぞれの事業が伸びていることが成長を後押ししているとされています。
テレビ番組やCM、音楽イベントなど、ネットの外で見かける機会も増えました。活躍の場が広がることで、新しいファンが入ってきやすくなっています。
よくある質問
Q. VTuberを見るのにお金はかかりますか?
A. YouTubeやTwitchの配信は、基本的に無料で見られます。Super Chatやメンバーシップ、グッズなどは、応援したい人が任意で使うものです。
Q. 初心者は誰から見ればいいですか?
A. 好きなゲームや音楽のジャンルから探すのがおすすめです。デビューしたばかりの新人から見始めたい方は、【2026年10月】新人VTuberデビュー一覧もどうぞ。
Q. 「ママ」「スパチャ」などの言葉がわかりません。
A. 「ママ」はキャラクターのイラストを描いたイラストレーター、「スパチャ」はYouTubeの有料コメント機能「Super Chat(スーパーチャット)」の略です。ほかにも、ファンの間だけで使われる言葉がたくさんあります。
Q. 自分もVTuberになれますか?
A. なれます。スマホアプリなら、スマホ1台から配信を始められます。パソコンを使う場合は、Live2Dモデルとトラッキングソフト、配信ソフトを組み合わせるのが一般的です。
Q. 「中の人」「前世」「転生」ってどういう意味ですか?
A. 言葉の意味と、公式に発表された情報の確かめ方はVTuberの「中の人」「前世」「転生」とは?で解説しています。
まとめ:次に読みたい記事
- VTuberは、イラストや3DCGのキャラクターの姿で動画や配信をする人のこと
- カメラやスマホで表情・動きを読み取り、キャラクターをリアルタイムで動かしている
- 事務所に所属する「企業勢」と、自分で活動する「個人勢」がいる
- YouTubeを中心に、Twitch、TikTok、スマホアプリなどで見られる
- キャラクターと生身のトークの両方を楽しめること、身近さ、ジャンルの幅広さが人気の理由
VTuberの世界は、1人お気に入りが見つかると一気に楽しくなります。次は、目的に合わせてこちらの記事もどうぞ。
- 新人から推しを探したい → 【2026年10月】新人VTuberデビュー一覧
- 個人勢について知りたい → 個人勢VTuberとは?
- 「中の人」などの言葉の意味を知りたい → VTuberの「中の人」「前世」「転生」とは?
※記事中の数字は、出典の公表時点のものです(最終確認日:2026年9月24日)。
参考・出典
- キズナアイ公式サイト BIOGRAPHY: https://kizunaai.com/en/biography/
- 矢野経済研究所「VTuber市場に関する調査を実施(2025年)」(2025年4月28日): https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3806
- AV Watch「ホロライブ5周年」(2022年9月7日): https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1438168.html
- ユーザーローカル「VTuber、ついに2万人を突破」(2022年11月29日): https://www.userlocal.jp/press/20221129vt/
- ANYCOLOR株式会社(旧いちから株式会社)ニュース「にじさんじ」公式バーチャルYouTuber8人始動(2018年2月8日): https://www.anycolor.co.jp/news/105
- ねとらぼ「ネット流行語大賞 2018」結果発表(2018年12月): https://nlab.itmedia.co.jp/cont/articles/3285279/
- ユーザーローカル「バーチャルYouTuber、本日1万人を突破」(2020年1月15日): https://www.userlocal.jp/press/20200115vi/
- Billboard JAPAN(キズナアイの活動休止と「KizunaAI」としての再開): https://www.billboard-japan.com/special/detail/4756
- ファミ通.com「宝鐘マリン、チャンネル登録者400万人突破」(2025年5月): https://www.famitsu.com/article/202505/41411
- Live2D公式「Live2Dとは」: https://www.live2d.com/about/
- VRM公式(VRMコンソーシアム): https://vrm.dev/
- VTube Studio(Steamストアページ): https://store.steampowered.com/app/1325860/VTube_Studio/
- nizima LIVE公式: https://nizimalive.com/
- REALITY公式: https://reality.app/
- IRIAM公式: https://iriam.com/
- カバー株式会社 公式サイト: https://cover-corp.com/
- ANYCOLOR株式会社 公式サイト: https://www.anycolor.co.jp/
- 株式会社Brave group 公式サイト: https://bravegroup.co.jp/
- ぶいすぽっ!公式サイト: https://vspo.jp/
- YouTubeヘルプ「拡充版 YouTube パートナー プログラムの概要」: https://support.google.com/youtube/answer/13429240?hl=ja
